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ヘッドライトのバルブ交換 制作:2001/11/22 , 最終更新:

ヘッドライトのバルブが切れてしまったので、自分で、バルブの交換をする事にしました。
作業車は勿論、愛車「雁タンク」号こと、1986年式PORSCHE 911 Carrera 3.2(930)です。

930のヘッドライトには、シールドビーム型とH4型の二種類があるそうです。
シールドビーム型ってのは、高年式930の日本仕様車などに採用されてたそうなんですが、H4のハロゲンバルブに変更されてる事が多いらしく、むしろ珍しい存在なんだとか。
当然、ウチの雁タンク号は、ヨーロッパ並行輸入車なので、H4のハロゲンバルブです。
お蔭様で、パーツも豊富で助かります(嬉)。

さて、必要な工具ですが、長いプラスドライバーと、長いマイナスドライバー(しかも頭の大きいヤツ)、そして軍手です。

普通の長さのドライバーでも、作業出来ない事は無いんですが、バンパーに干渉しちゃって、やりにくいやら傷が付きそうで恐いやら・・・。
やっぱ、長いドライバーがあった方が、安心です。

そして、頭の大きいマイナスドライバー、これ、必須です。
これが無いと、ハマります。私は、ハマりました(涙)。
詳しくは後述しますが、取り敢えず、最低でも8mm、出来れば9mmや10mmの頭を持つ大きいマイナスドライバーを用意しましょう。

軍手は、照明のバルブを扱うときの常識です。
バルブのガラスを素手で触ると、指の脂が付いてしまって、点灯させたときに破裂(爆発)しちゃう恐れがあるんです。
何故、脂が付くと危ないか?それは、点灯したときに、脂の付いている箇所と付いていない箇所で、温度差が生じるからです。
温度差が生じるって事は、熱膨張の具合が場所によって違うって事、即ち、割れ易いって事です。

愛らしいカエルの瞳 28KB

長いプラスドライバーが欲しい! 19KB カバーの裏は、結構汚れてる! 54KB

ヘッドライトユニット 29KB まずは、プラスドライバーを使って、ヘッドライトカバーを留めてるネジを外します。

ネジを外したら、カバーを素手で「がぽッ」と外しましょう。
私は、恐くて、なかなか上手く出来ませんでしたが(汗)。

外したカバーを裏返してみると、泥がいっぱい付着してました。
ユニット側の黒いトリムリングも、かなり汚れており、虫の死骸までへばり付いてて、そりゃあもう、濡れタオルでゴシゴシ磨いておきました(笑)。

さて、カバーを外すと、ヘッドライトユニットが露出しますが、コレを外す為には、下に留まってるネジを外す必要があります。
他にも、トリムリングに何箇所がネジがありますが、これはユニット自体をバラすときに外すネジです。今回は、触りません。

この、下のネジが、ネジの真中にカバーを留めるネジをねじ込むと云う、特殊な形状をしている為、大きなマイナスドライバーじゃ無いと、回せないのです。
8mmでギリギリですが、ネジ山が少しでも潰れている場合、ハッキリ云って回せません。
私は、結局、9mmのマイナスドライバーを使いました(近所のホームセンターまでドライバー買いに、徒歩で二往復してしまった・・・)。
それでも、ちょっとやりにくかったんで、もっと大きいドライバーがあれば、その方が良いです。

このネジを外すときに、ネジをナメてしまって、ボディを傷つけ易いんで、要注意です。
ナメちゃうと、ネジ山も潰れちゃうんで、慎重に慎重に・・・。

ユニットを止めてるのは、このネジだ! 10KB このネジ山に、カバーを付けるネジをねじ込むのです 9KB

ネジが外れたら、傷が付かないように、マイナスドライバーにウエスを当てて、トリムリングをコジってユニットを外します。
これまた、恐くてなかなか外れませんでした(汗)。
トリムリングの上側は、爪が付いてて、そこにユニットが引っ掛かってるんで、横側をコジると良い感じです。

外れると、写真のように、ユニット全体が外れます。
あれだけ固かったのに、外れるときは突然なので、私は慌てて落とすところでしたよ(汗々)。

これまた、ユニットが外れるときに、ボディに当てちゃう事があるので、ボディを傷つけないように気を付けましょう。
私は、やっちゃいましたが・・・(悲)。

ユニットの裏側、ハウジングに、指紋がべったりついてて、そこが黄色くなってました。
性能には関係無いところですが、やっぱりいい気分はしませんね(汗)。

ユニットを外すと、こんな感じです 28KB

コネクタはロック型では無いので、そのまま真っ直ぐ引き抜きましょう 22KB バルブを外すときは、ここをつまんで・・・ 23KB 固定している針金を外します 21KB

左が純正プラグ、右が高効率プラグ 22KB バルブに接続されてるコネクタは、ロック式では無いので、真っ直ぐ引き抜くと、簡単に外れます。
バルブ自体は、2本の針金で押さえてるだけです。
針金の頭をつまめば、これまた簡単にバルブが外れます。

今回は、純正バルブでは無く、カー用品店に売ってる高効率バルブを使ってみました。
実はですね、以前、何処かで「930に高効率バルブを使うと、線が発熱する?」と云うのを読んだ記憶があるんですが、書籍を調べても、そう云う記述が見当らない・・・。
何処で読んだのか、結局、思い出せなかったんですが、自分なりに考えた結果、「高効率で120/110W相当だからって、定格はやっぱ60/55Wなんだから、電流量はおんなじじゃん」と結論付けました。

さて、純正バルブ(写真左)と高効率バルブ(写真右)を比べて見ましたが、外から見ても、殆ど違いが分かりませんでした。当然と云えば当然なんですが、フィラメントの形状も同じでしたしね。
違うところと云えば、取り付けるときに使うガイドの爪の大きさが、純正に比べて高効率の方が小さかった事と、バルブのガラスの大きさが、若干、高効率の方が小さかった事くらいでしょうか。

高効率バルブをユニットに差し込んで、針金で固定、コネクタを接続して、はい完了。
この作業自体は、とっても簡単です。
くれぐれも、バルブを素手で触らないように・・・。

ついでに、スモールランプの交換方法も、書いておきます。

スモールは、ヘッドライトバルブの下に、取り付けられています。
スモールのバルブを取り付けるソケットがあって、給電の端子で、それを固定しています。

スモールのバルブは、ねじ込み式になってて、極性は無いみたいですが、ソケット自体に出っ張りがあって、違った向きで入らないようになってますので、安心して外しちゃって下さい。

ちなみに、スモールのバルブ形式は、12V 4Wです。

スモールの端子はこんな感じ 21KB スモールのソケットはこれ 21KB

バルブを交換したら、元通り、ヘッドライトユニットをはめ込めば良いんですが、これがまた、往生します(汗)。

ポルシェ専門誌などには、「ユニットの下のネジを仮留めして、ユニット上部を叩いてはめ込む」とあるんですが、私の場合、この方法ではどうしてもはめ込めませんでした。2時間も頑張ったのに・・・。
それに、「上部を叩いて」ってのが恐くて恐くて(汗)。

そんなわけで、私の場合は、ユニットの上部を先にはめ込んでから、下部をはめ込む方法にしました。
上部をはめ込んだら、上から下に押さえ付けて、下部をはめ込みます。

で、下部に特殊ネジを留めます。
ネジ山をナメちゃって、非常にやりにくかったです・・・(悲)。
もっと大きなマイナスドライバーが欲しい!

最後に、ヘッドライトのカバーを取り付けてます。
カバーも、上で引っ掛けてから取り付けた方が、やり易いと思います。
下部をネジ留めして作業終了なんですが、若干、シールリングからカバーが浮いてしまいました・・・(汗)。
上手くやるコツって、無いんかなぁ・・・。

交換して、実際に点灯させて、比べてみたんですが、若干、色温度が上がって、ついでにちょっと明るくなったかな?って感じでした。
新品のバルブと、数年(下手すると十数年?)も使ってたバルブとの比較ですから、これくらいの違いは当たり前かな、と。
そう云う意味では、特別明るくなった!ってわけではありませんね。
数値上2倍になっても、視覚上で2倍明るくなる、ってわけじゃありませんから、まぁ、こんなもんでしょう。

左側が純正バルブ、右が高効率バルブ。・・・この微妙な違いを写真に撮るのは難しい(笑) 22KB

さて、蛇足です。

私、色温度の高いバルブって、嫌いなんですよ。
高効率バルブで、色温度の高い、つまり「純白な光」とか「青白い光」とか「昼光色」とか云ってる物って、ハロゲンのフィラメント自体が、その色温度で発光してるわけじゃないんです。
最近は、若干、色温度が高く出来るようになったみたいですけど、それでも、3,200Kが3,400Kくらいになった程度の事です。

では、どうやって色温度を高くしているのか?
簡単です。バルブのガラスに、青色を塗ってるんです。
テレビ照明とかでも、照明の色温度が合ってないときは、ブルーやアンバーのコンバージョンフィルタって云う、いわゆる青や橙色の色セロハンみたいな物を、レンズの前に張って使うんですが、それと同じ事ですね。

当然、こう云うフィルタを入れると、ほんのちょっとですが、明るさが減衰してしまいます。

ハロゲンは、やっぱ、ハロゲンの色が好きですね。

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