刑事コロンボに関する研究考察

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け、研究考察だなんて、何て大それた名前を付けてしまったんだろう(汗)。
そんな、大袈裟なもんじゃ無いです、いや、本当に。

コロンボINDEX

コロンボ警部
ワン公
ウチのカミさん
親類
愛車
ロス市警

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■コロンボ警部

本名、コロンボ。但し、これが名字なのか、名前なのかは不明。
コロンボは、イタリア語で鳩を意味する。
この事から、彼の両親が「平和な人生を送れるように」など、息子に対する想いを名前に託して名付けたとも考えられ、「コロンボ」は名前である、との推測が出来る。
しかし、作品中、誰もが「コロンボ警部」と呼んでいる事から推測するに、やはり「コロンボ」とは名字ではないか、とも考えられる。
アメリカではどうだか知らないが、少なくとも日本では「岩田警部」と呼ぶ事はあっても、「雁之助警部」と呼ぶ事は皆無であるからだ。
結局、これは推測の域を出ないが、私は、「コロンボ」は名字であるとする、「コロンボ名字説」を、ここに提唱するものである(何を大袈裟な)。

職業は、ロサンゼルス市警の殺人課警部。
しかし、警部と云う設定は日本版だけで、アメリカ版では警部補らしい。

外見は、とても殺人課の警部には見えない、風采の上がらない、初老の小男。
背は低く、小太り。
半白の髪は、まるで鳥の巣のようで、頭を掻くとフケが落ちる。
声はダミ声。
常に、よれよれのレインコートを着ている。

その外見のお陰で、大抵の殺人現場で、不審者と勘違いされる。
しかしながら、その外見は、彼の大きな武器のひとつである。
彼の捜査能力を、この外見でカモフラージュする事が出来、犯人を油断させる事が出来るのだ。
この、犯人との初対面における、犯人の反応は、その犯人の人柄、賢さを測る、ひとつの基準となる。
犯人が、例えばプライドの高い、いわゆる上流階級に身を置く人間ならば、コロンボを過小評価し、馬鹿にするのだが、犯人が、人間的に出来た人格者の場合、コロンボに親しみを憶える事が多い。
他にも、犯人が賢い場合は、コロンボのその外見とは裏腹の、高い知能を早いうちに察知する場合が多いので、その点を注意して作品を楽しむと、犯人のタイプが分かって、楽しめるかも知れない。

前述の通り、コロンボに対する人々の評価は、大まかに2種類に分かれる。
ひとつは、その汚らしい外見や、コロンボの図々しい性格から、嫌悪感を抱く人間。
もうひとつは、無頓着な外見、人懐こい性格から、親近感を抱く人間。
前者は、プライドの高い上流階級の人間や、口喧しいおばさんが多く、後者は、人の良い田舎のお爺さんなどが多い。

コロンボの喋り方は、のらりくらりしていて、子守歌に丁度良い人もいる(「新・刑事コロンボ〜奇妙な棺」)のだが、それは稀な例で、特に犯人は、コロンボの喋りを苛々と聞く場合が多い。
特に、コロンボの帰り際、帰ったと思ったらひょっこりドアから顔をだして、「最後にもうひとつだけ」の、有名な一言で、犯人は益々、苛々するのである。
この「最後にもうひとつだけ」は、犯人に対する嫌がらせなのではないか、と推測出来る(勿論、突然の質問に対する相手の反応を観る、って事もあるだろうが)。
しかしながら、この推測を立証する為には、このセリフを云う以前に、コロンボが犯人の目星を付けておかなければならないのだが、残念ながら、コロンボがいつ犯人の目星が付くのか、はっきりと分からない。
これは、作品全体の視点が、コロンボでは無く、犯人にあるからであり、そして、コロンボと云う人物自体が、得体が知れないからである。

しかし、「最後にもうひとつだけ」も去る事ながら、犯人に対して「ちょっと分からない事がありましてね」なんて云いながら、犯人の残した痕跡やらミスを小出しにするのは、嫌がらせ以外の何物でも無い。

コロンボは、度々、犯人に対する憎しみを露にする事がある。
捜査の中盤で、「犯人はあなただ」と、犯人を目の前にしてタンカを切るのが、好例だろう(「刑事コロンボ〜カリブ海殺人事件」等)。
憎むべき犯人を、状況証拠のみで、じわりじわりを追いつめていく姿は、実に圧巻である。

勿論、同情に値する犯人もいるわけで、コロンボは、彼らに対して同情的であり、人情家になる(「刑事コロンボ〜忘れられた女」等)。
そう、コロンボは、基本的には人間が好きなのである。
その所為か、気が弱い為、血を見ると卒倒してしまいそうになる割に、殺人課の仕事は好きだとか。

コロンボの捜査方法は、直感に頼る事が多く、時代遅れの捜査法ではあるが、ほんの些細な不自然な点から、徐々に状況証拠を固める手腕は、かなりの物である。
しかし、集まる証拠の殆どが状況証拠である。

コロンボの好物は、チリ・ビーンズ。
チリ・ビーンズの他にも、チリ・コン・カーンも好きで、どうやら、コロンボはチリなら何でも好きなようだ。
チリは、コロンボにとってパンと同じで、常食だとか。
チリに、ケチャップを振りかけて食べるのが好き。
行き付けの店は、バーニーの店。
吟味された材料を使ってる割に、ここ3年間も値上げをしていない、良心的な店。
この店のチリは絶品で、他の物を食べる気が失せてしまうと云う。

ココアやコーヒーも好きで、コーヒーなら、日に5、6杯も飲んでしまう。
但し、肥るから、紅茶に砂糖は少なめにして飲んでいる。
お酒は、高級なワインよりも、ジンジャーエールが好きらしい。

嫌いな食べ物は、ニンジンだとか。

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■ワン公

コロンボの愛犬は、作品に面白味を加えてくれる、大切なバイプレイヤーである。

その愛犬の名前は、「ワン公」。
英語版では、「dog」であるが、日本語に翻訳された場合、翻訳者によって、ここの訳し方に差が出てくる。
例えば、三谷芙沙夫氏の翻訳だと「ワン公」、北沢遥子氏だと「犬」である。
より日本語らしい訳し方、と云うならば、「犬」よりは「ワン公」の方が、コロンボらしさが出ていると思われる。
元々、コロンボの無精から、名前を付けそびれて、ワン公と呼んでいるうちに、その名前が定着してしまったらしい。

このワン公の犬種は、ノルマンバセットと云う、フランス原産の狩猟犬なのだが、飼い主に似たのか、それとも胴長短足の外見からか、実にお間抜けな印象を受ける。
その実、主人に忠実で、神経も細やかで傷つき易い。いわゆる、やきもち焼きなのである。
コロンボも、実はやきもち焼きなんだろうか?

ちなみに、外見は黒と白と茶の混じった、耳が大きく胴長短足。
やはり、パッと見は、とても狩猟犬には見えない。

ワン公の出生は、安易に野良犬だったのではないか?との推測が出来るが、残念ながら、その推測は間違っている。
第1に、犬種がノルマンバセットであり、雑種では無いと云う事。
第2に、カミさんの親類から貰い受けたと、コロンボ自身が語っているからである。

コロンボの話によると、デンバーにいるカミさんの弟が、その友人の家に生まれた10匹の犬のうち、2匹を貰い受けたものの、余りにもその2匹が喧嘩をするので、そのうちの1匹をはるばるデンバーから自動車で運んで来た、との事。
しかし、コロンボ曰く、自分の連れて来たのは、性質の悪い方で、悪戯が生きがいと心得ている犬だそうだ。
口ではそう云ってはいるが、コロンボはワン公が可愛くて仕方が無いのではないだろうか?
いつも、愛車のプジョーの助手席にワン公を乗せていたり、ワン公の好物であるアイスクリームやホットドックを、よく買い与えているところからも、安易に想像出来よう。

ワン公の掛かり付けの獣医は、ベンソン家畜医院。
ベンソン医師との会話中の、「以前にも話したことがあると思うが・・・」の一節(「刑事コロンボ〜13秒の罠」)が、その根拠である。

お気に入りの散歩のコースは、サンペドロ湾の程近い、太平洋が見渡せ、サンタカタリナ島の島影も眼下に望める、小高い丘にある公園。
ここの林を散歩させると、どう云うわけか、ワン公の便秘が治ると云う。

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■ウチのカミさん

コロンボの会話に度々出てくる、「ウチのカミさん」。
しかし作品中、一度も顔を出した事が無い。
顔を出した事が無いのに、何と云う存在感だろうか。

そう、カミさんは、殆どコロンボの会話でしか出てこない。
この事から、実はコロンボは独身で、カミさんは捜査上、犯人や関係者の証言を引き出す上で用いられる、話術のテクニックでは無いか、と云う仮説が考えられるものの、コロンボの同僚との会話中、カミさんの話題が出てきたり、以前、カミさんが事件に巻き込まれると云う作品(作品名検索中)があった事から、この仮説は否定される。

しかしながら、その作品でも、最後にコロンボがカミさんに電話をかけるだけで、実際に画面上、出てきた事は、一度も無い。
そこで、コロンボの会話から、カミさん像を想像してみたい。

まず、コロンボとの馴れ初めだが、これは、高校生時代からの付き合いらしい。
この頃、コロンボとカミさんは、連れ立って映画を観に行く事が多かった。
その映画の影響で、カミさんはマーセルドと云う、小さなカールを沢山付けた髪形をしていたそうだ。

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■親類

コロンボには、非常にたくさんの親類がいるようである。
会話の端々から、コロンボの親類について、想像する事は容易だが、私は、コロンボの話す親類の事については、話半分に聞くべきだと思っている。
コロンボのカミさんと同じように、捜査上、犯人や関係者の証言を引き出す上で用いられる、話術のテクニックでは無いか、と思われる節があるからである。
何故、こんなに都合良く、事件に関係した趣味や仕事を持っている親類が出てくるのだろうか?

ここでは、コロンボの親類について、少し調べてみたい。

やたら、カミさん関連の親類が多い。
コロンボの話を鵜呑みにするならば、カミさんは6人兄弟らしい。

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■愛車

ヨーロッパ車の、59年型プジョー・コンパーチブルが、コロンボの愛車。
ただ、ひたすらにボロボロの自動車ある。
エンジンはなかなかかからない、ブレーキを踏んでもなかなか止まらない、ドアは錆が剥げ落ちるような音をたてて開く、騒々しい音と激しい振動を伴いながら走る、全然スピードが出ない・・・、等など。

ちなみに、コロンボが打ち出した、プジョーの最高時速は、70マイルだとか。

コロンボが、このプジョーを20年以上手放さないのは、買い替えるお金が無いのか、それとも持ち主のコロンボに似て、外見とは裏腹に凄い性能を持っているのか。
・・・どうも、後者はありえないようだ。
コロンボ曰く、「ヨーロッパ車は、飽きが来ない」らしいので、どうも気に入っているようで、他の車には目も向かないらしい。

お陰で、維持費が高くついて、破損すると部品に困るそうだ。

ちなみに、映像版「刑事コロンボ」が、「策謀の結末」でシリーズが終わってから、10年ぶりに、シリーズが復活する際、旧式のプジョー・コンバーチブルは、もはや幻の名車(迷車?)となっており、捜し出すのに苦労したとか。
血眼で全米を駆けずりまわり、ようやくオハイオの田舎町で、スクラップ同然の廃車を見つけ、中古まで戻したと云う、逸話がある。

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■ロス市警

コロンボが勤務している警察署である。

ロス市警の2階、殺人課のドアの近くに、チョコレート・バーの自動販売機が設置されている。
当直の夜、特に深夜から明け方にかけて、レストランが閉まっている頃、刑事たちはやたらと腹が減るらしく、胃に悪いと承知しつつも、チョコレート・バーを買ってしまうらしい。
業者も、それを見越して、そこに自動販売機を設置しているようだ。
チョコレート・バー1本の値段は、25セント。
ただ、この自動販売機は故障気味で、お金を入れても出て来ない事が多いらしい。
今日も、殺人課のクレーマー刑事の恨みがましい罵倒の声が、聞こえてきそうである。

コロンボの同僚や部下にも、なかなか個性的な人物が出てくるので、ここで少し研究してみる事にしたい。

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