(第二水雷戦隊旗艦”豊川”艦橋)
「珠蓮司令!前方より味方艦隊が接近中です。」
「回線をつなげ!」
程なく艦隊司令が出た....それは若い女性であった。
「第三艦隊司令の上条少将です。」
「第二水雷戦隊司令の珠蓮です。」
上条少将は少し考えて珠蓮少佐に聞き返した。
「イカロス基地に何かあったのですか?」
珠蓮は驚いた...イカロス基地は味方にもあまり知られていない基地なのだ。
「司令?どうしてイカロスを??」
「やはりイカロスに何かあったのですね、イカロス救援に向かいます。珠蓮さん先陣をお願いできますか??」
「了解しました!そういうことでしたらご案内します!」
待避中の第二水雷戦隊は味方艦隊と合流し基地へと引き返すことになった
少女艦隊戦記
エンジェリック・フリート
第三話”初戦闘”
<帝国派遣艦隊旗艦”プレアデス”>
「司令!敵基地に亀裂が生じ始めました!」
「よもや奴ら自爆を???」
帝国艦隊から見た場合どう考えても自爆に見えたしかし.....何かが違う....ゴーランド司令は危険を感じ取っていた。
ともかく反転だ!爆発に巻き込まれてはかなわんゴーランド司令がそう結論に達した時それは起こった。
「フィールド全開!」「了解!防御フィールド全開に展開します!」
刹那、大和を覆っていた岩盤が勢いよく弾け勢いよく弾けた岩盤は帝国艦隊に襲いかかった。
..........そしてそこは阿鼻叫喚の地獄となった。
弾けた岩盤が直撃し爆砕する艦、回避しようとして衝突する艦無抵抗の基地に対して一方的な砲撃を行っていた為密集体型であったのが被害を拡大することとなった。
「水雷戦隊全滅!巡洋艦隊も壊滅的被害です!」
「戦艦部隊はどうか??」「本艦以外は中破以上の被害を受けております。」
「司令!敵基地の中心部から戦闘艦が出現しました!」
「全艦隊列を立て直しつつ、敵艦に砲撃を加えろ!」
しかし乱れた艦列はすぐにまとまる物ではない
そしてそれはゴーランド司令の最後の命令となった。
<大和艦橋>
「結城さん、主砲斉射!敵旗艦を狙って下さい」「了解!敵旗艦を砲撃します。第一、第二、第三主砲射撃用意!目標、敵旗艦、撃て!」
命令一下大和の主砲が唸る、運動エネルギーを得たエネルギー粒子がプレアデスをとらえた....そして質量兵器(イカロス基地の破片)に物ともしなかったその装甲を易々と突き破り内部を破壊し尽くした.....そしてプレアデスは爆散した、それは帝国艦隊の敗北を決した、指揮系統を失った帝国艦隊は散り散りに退却を始めた。
「勝ちましたね...霧島司令」
ZEEKは悲しそうに司令に呟いた。
「ええ...」
悲しんでいる二人しかしその内容が違うのを茉莉慧はひょんな事から知ることになるが・・・それは別の話。
こうして大和は初戦を勝利で飾った。
「司令!後方より味方艦隊が接近してきています。」
珠蓮の第二水雷戦隊を加えた上条艦隊である。
「通信を開いて下さい。」
程なく若い女性がウィンドウに姿をあらわす。
「奈々!応援に来たよ〜。」底抜けに明るいハイテンションである。
「るりさん..お久しぶりですね。でもせっかくですが戦闘はすでに終了しました。」
「残念ですね〜るりもひと暴れしたかったんですが」
上条少将は、さりげなくにこやかな顔をして危ない発言をぶっ放した。
「おひさしぶりです、上条少将」
「あ?ZEEKさん!お久しぶり!ZEEKさんもここに来てたんですね」
「ええ」(ZEEKは心底うれしそうに会話を続けた)
「ZEEKさんがうちの優秀なのを根こそぎ連れてっちゃったから後の訓練大変だったんで
すよ??」「すみません」「今度埋め合わせしてくれますよね?」「喜んで!!」「あの〜〜」
霧島司令が申し訳なさそうに口を挟んだ。
「「なんでしょう??」」二人はハモリながら答えた。
「お話中すみませんが、そろそろ岩戸要塞に向かいたいと思うのですが。」
「りょ...了解しました。」
ZEEKが慌て手回りを見回すと周りは皆ニタニタとこちらを見ていた。
「うぉっほん!上条司令...話はまた後ほどということで。」「そ...そうですね!」
(どうやらむこうも状況は似たような物のようだ)
ZEEKはわざとらしい咳払いをすると、岩戸要塞に向け出航を命じた。
艦隊は陣形を組み直すと静かに連合の拠点へと向かっていった....それを見送る目を知らずに。
<謎の宇宙船の艦橋>
「ねぇ...いっちゃったわよ??どうするの??」
髪の長い女が男に言う
「さすが守護天使と言ったところか.....あぶねぇあぶねぇ」
(離れた所から見ててそりゃないでしょ?)
「今回は奴らの力をじっくり見聞しただけさ....そのうち必ず借りは返すさ!」
「それでこそゴジラ!」「ヒメカ!いくぞ!」「OK!」
誰も気がつかぬまま二人の宇宙船は別の方向へと消えていった。
=================================
あとがき
ZEEK:三話♪
茉莉慧 :............
ZEEK:どうした?茉莉慧君
茉莉慧 :...........嘘つき。
ZEEK:ほえ???
茉莉慧 :今回出番なかったじゃないですか。
ZEEK:う゛..........
茉莉慧 :葵姉さん達もやっぱり出番なかったし
ZEEK:う゛う゛
茉莉慧 :葵姉さんたち怒ってましたよ??
ZEEK:ま...まずいかな??
茉莉慧 :少佐台詞が平仮名です。
葵 :少佐!見つけましたよ!!!!!
ZEEK:やべ!て事で次回もやぁぁぁぁぁぁぁってやるぜぇぇぇぇぇl
(ZEEKは叫びながら逃亡していった)
葵 :待ちなさい!!逃がしませんよぉぉぉぉ!!!
続く? |