<銀河帝国ランドルフ元帥府>
「殿下、やはり派遣艦隊は壊滅したようです。」
エドワード少将は上官に再び報告を行っていた。
「やはり駄目でしたか.......それで目標の現在地は?」
「岩戸要塞へ慣熟訓練をしながら向かっているようです。」
「手を.......速いうちに打った方がいいでしょうね。」
「了解しましたSDF−X”ラグナロク”の出航準備をいたします。」
「まだ早いですよ♪....まずは相手の性能を知らなくては。」
クレアは悪戯っぽく微笑んだ。
「もう少しバルゼーさんにがんばってもらうとしましょう」
微笑みにデレッとしたエドワード少将であったがその真意に気がつき青くなった。
「殿下.....それはあまりに......。」
「決めたことです、荊の道でも前に進まねば始まらないのですから。」
ふっと悲しげな表情を浮かべクレアは外を見た。
「お供いたします、地獄の底までも。」
「ありがとう.....下がってください。」
振り返らずにクレアは部下の退室を命じた.....。



















少女艦隊戦記
エンジェリック・フリート
第四話”思惑”


<大和艦内”霧島少将執務室”>
「桜小路少尉、入ります」
戦闘から二時間後茉莉慧は霧島少将に呼ばれ彼女の執務室の前に居た。
「ご苦労様、桜小路さん。」
「御説明...頂けますね?」
「そういう約束ですものね....桜小路さん、土御門家は...知ってるわね?」
「その昔呪術を取り仕切っていた一族だと聞いています、でもそれと何の関係が?」
「貴女の実家桜小路家は土御門家直径の家柄なのよ。本艦のメインコンピュータ”ヤサカニ”にアクセスできるのは土御門家の血を引く者だけなの。」
「私が...。」
考えても見なかった展開に茉莉慧は戸惑っていた。
「でも対外的には貴女はZEEKさんの副官としておくわ。....軍機に纏わることだから他言は無用よ??」
「え.....??」「貴女はミコちゃんに気に入られちゃったみたいなのあの子にいろいろ教えてあげて」
「ミコって..あのコンピューターの...」
「あの子は生まれたて無垢な女の子...まだ善悪も知らない.....あの子をただの殺人者にするか、それとも正義の味方にするかは貴女次第よ。」
「それで....私が選ばれたのですね。」
茉莉慧はようやく思考のパズルがつながった。
オペレータであると同時にコンピュータの情操教育をしろと言って来ているのだ。
「ミコちゃんをよろしくお願いするわ。」
霧島少将は頭を下げてお願いしてきた。
「閣下....困ります。......なぜそこまでなさるのですか???」
「悲しみを.......繰り返さないために。」
奈々の顔に決意が満ちていた......が、そこから先が語られることはなかった。
プシューというドアの開放音と同時に部屋に飛び込んできた人物がいた。
「奈々〜あそびにきたよ〜」「え????あっ....いやぁぁぁぁぁぁぁぁ。」

侵入者はいきなり茉莉慧に抱きつくとその胸を後ろからもみ上げたのだ(^^;;
「あれ?....この大きさ....奈々ちゃんにしては大きすぎる...だれ??」
「あの........瑠璃さん????(汗)」
霧島少将も呆れている。
「あれ?奈々ちゃんそんなところにいたんだ!!」
「あのぉ.....閣下??この手を離していただけませんか??」
「この手??」「あんっ」「君...感じやすいね(喜)」
「困ります!」「ごめんね??」
「いえ...」「私は第三艦隊司令の上条瑠璃..貴女は??」
「自分は.....」といったもののイカロス基地はもう消滅してしまった為答えようがない。
「自分の副官の桜小路茉莉慧少尉ですよ閣下。」
入り口から声が聞こえる、どうやら上官もやってきたらしい。
「へ〜茉莉慧ちゃんって言うんだ♪」
上条少将が何か言おうとしたがそれは奈々によって遮られた。
「桜小路さん....今日はもういいわ。」「はい...失礼します。」
「例の件...考えて置いてね♪」霧島少将はウィンクしながら言った。
「は....はいっ(可愛い女(ひと)だなぁ)それでは失礼します」
ちょっと赤くなったが茉莉慧は退出しようとした。
「あ....桜小路君」「なんでしょう?」不意に上官が呼び止める。
「明朝0800時より艦の慣熟訓練を開始するからブリッジに遅れず来るように。」
「了解しました。」「うむ....行ってよし。」「はい、失礼します。」
茉莉慧はそして退出していった。
「ZEEK....士官らしくやってるじゃねーか。」
「おまえと一緒にするな(^^;;海賊の親分みたいにやってるんだってな?」
「まぁな♪」「海賊といえば例の男....どうやら作戦宙域に居たようですが?」
「ああ....ゴジラさん来てたんですか」
奈々は疲れたような表情をしてzeekに答えていた。
苦笑を浮かべたzeekであったが真顔に戻ると奈々に話しかけた。
「しかし......”サイは投げられた”ですね.......」
「ええ......もう後戻りはできません。」
決意に満ちた目で奈々は窓の外に広がる宇宙に思いをはせてた。


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あとがき
ZEEK:4話です♪
茉莉慧 :どうなっちゃんですか??これから
ZEEK:な・い・しょ♪
葵   :どぉ〜せなにもかんがえてないんでしょ?
ZEEK:ギクぅ
茉莉慧 :やっぱりそうなんだ.....
ZEEK:いんだよ!それで!!
茉莉慧 :開き直ってるし(^^;;;
ZEEK:て.....事で次回もやぁぁぁぁぁぁぁってやるぜ!
茉莉慧 :誤魔化さないで下さい!



続く?