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暗黒の光入らぬ世界の真ん中にポツンと薄く発光する会議机...その数12.....
「帝国の第一皇女が聯合に和平を申し込んだようだ。」
上座に座る老人がおもむろに会話をはじめた。
「愚かな.....」
周りに嘲笑が広がる。
「まだまだ両国には争ってもらわねば鳴りませんからな。」
「さよう、両国は戦ってこそ存在意義があるというもの」

「例の工作は進んでいるのかね?」
上座の老人が質問をした。
「タイムスケジュール通りに進んでおります。」
「よろしい、では計画通りに。」
「「「「全ては主の御心のままに」」」」























少女艦隊戦記
エンジェリック・フリート
第拾弐話 ”和平交渉”


<岩戸要塞司令室>
黄泉回廊沖会戦から早五日、突然の帝国側からの休戦交渉は聯合に多大な波紋を投げかけていた。
聯合議会は大荒れにあれ上へ下への大騒ぎであったがようやく収集を見せ、議長からの超長距離通信が岩戸要塞に入っていた。
「三条君、議会の採決を伝える、汎亜細亜聯合は神聖銀河帝国に対し二ヶ年の休戦及び通商交渉を持つことを約束するとした帝国側の申し入れを受け入れ公式文書の調印を岩戸要塞にて執り行う事とする。」
「はっ」
「そちらにいる霧島伯爵...いや霧島少将に式の準備とランドルフ元帥の対応を頼むと良い。」
「心得ております。」
「特使は飛鳥皇国の皇太子殿下が向かうこととなった、到着は五日後の予定だよろしく頼む。」
通信を終えた三条司令は要塞駐留艦隊司令官になった奈々を呼び出した。
(ヲン少将は先の要塞防衛戦で戦死している)
しばらくして奈々が司令室にやってきた。
「霧島君、和平交渉は受諾となった、特使が来るまでの間君がランドルフ元帥の対応と調印式の準備の指揮を執りたまえ。」
「はっ...しかし私でよろしいのでしょうか??」
「私は軍人でありすぎた...宮廷がらみの準備や対応など無理だからな...聯合の恥にならんよう頑張ってくれ。」

<大和医療室>
「石原君.....艦内を見回ってきたいのだが...。」
zeekは結局脳震盪と左腕の骨折等結局全治3週間と判定された。
「艦長?駄目ですわよ?まだ検査結果が出ていないんですから。」

「しかし・・・だな・・・・」
ZEEKは結構退屈していた、まぁ無理もないが。
「艦のことは結城さんや葵に任せたんでしょ??患者さんはゆっくりとして下さいな。」
「うう〜〜〜〜ん、仕方ないか....石原君...君に内密に頼みたいことがあるのだが。」
「何でしょう?」
「実は.......」

<岩戸要塞貴賓室>
「桜小路さん!それは私の仕事ですから!!」
クレアの副官、クリームがティータイムの準備をしている茉莉慧に詰め寄る。
茉莉慧は多忙な奈々に代わりクレアの身の回りの世話を命じられていた。
ZEEKの怪我で特に任務もない上、飛鳥公国貴族令嬢の茉莉慧はそういう意味でこの任務にはうってつけだった。
「クリーム?桜小路さんにお任せしたら??」
「クレア様〜」
クリームは滝のように涙を流しならクレアにくってかかっていた。
クレアは黄泉回廊沖会戦後、ラグナロク及び第1,第2艦隊の残存兵力に護衛をつけて帝星へ帰還させると残りを黄泉回廊入り口に待機させ自分は旗艦を含め10隻ほどの艦を伴いにて岩戸要塞にきていた、当初要塞司令部はとまどったが概ね受け入れをしたようだ。
(クスッ クリームさんって皇女殿下と仲がいいのね)
「そう言えば、殿下は霧島閣下と懇意になさっているのですね。」
紅茶とケーキをテーブルに並べながら茉莉慧はクレアに疑問をぽつりと言った。
「桜小路さん?」
クレアはキョトンとした顔を茉莉慧に向けた
「あ....いえ気にしないで下さい、何となく気になっただけですから。」
あわてて発言を取り消そうと慌てる茉莉慧にクレアは微笑み口を開いた。
「そうね.....貴方には話しても良いかもしれないわね。」
「え?それはどういう意味......」
驚いてクレアを見た茉莉慧は真剣な眼差しを向けてくるクレアから目が離せなかった。
「そう......あれは3年前の事だったわ........。」


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あとがき
ZEEK :12話です
茉莉慧  :いよいよ3年前の謎が語られるんですね!!
ZEEK :全部じゃないけどね(おい)
茉莉慧  :複線貼りすぎて収拾つかなくなっても知りませんよ??
ZEEK :大丈夫さ!まだシナリオ通りさ(おい)
奈々   :シナリオ通りは良いですけど....
ZEEK :なんですか??>奈々さん
奈々   :いえ.....このままだと危険な兆候が....
詩織   :え??危険なんですか??
ZEEK :次回もやってやるぜ!!!
茉莉慧  :あ......また逃げた







続く?