<大和医務室>
「艦長・・話って言うのはなんですの?」
詩織はZEEKに質問をしていた。
「ああ....実は......例の件についてなんだが。」
ZEEKの言いたいことが解った詩織の表情がとたんに厳しくなる。
「まだ....目処が立たないのか。」
「はい.....申し訳有りません。」
「いや...しかし急いでくれ...時間がない。」
「解りましたわ。」
安心したZEEKがふと視線を動かすとそこには瑠璃がいた...
「か...上条閣下.....。」
瑠璃は上目使いでZEEKを見つめていた。
「ZEEKさん.....また悪巧みしてますね?」
「こ.....これはその...あの....なぁ?石原君」
詩織はとっとと退散していた......

























少女艦隊戦記
エンジェリック・フリート
第拾四話”交流”


クレアが岩戸要塞に使節として訪れて五日....徐々にではあるが両軍兵士に交流が生まれはじめていた。

<岩戸要塞 第二宇宙港第七桟橋近辺>
クリームはクレアより渡された命令書をベルシュフィーネ艦長、フェサルーン中佐に渡すため第七桟橋を目指していたのだが....迷った
「あれ??...ここをこ〜いって..あ〜いって...う゛〜〜〜んどうしよう」
道をきょろきょろと進んでいたクリームは曲がり角で結局人とぶつかってしまった。
「「きゃっ」」
お互いにしりもちを付いたのか書類が飛び散る。
(も〜〜何でこうなるのよぉ全部フェサさんのせいなんだから!!絶対何かおごらせてやるわ)
などとクリームが理不尽なことを考えていると向こうから聞き覚えのある声がした
「あれ?クリームさんじゃないですか??どうしたんです??」
茉莉慧だった......。
「もう..茉莉慧ったらいっつもぼーっとしてるから...ごめんなさいね?大丈夫?」
苦笑しながら年上と解る大人っぽい女性が手をさしのべてくる..クリームはなぜか赤い顔をして手を取り
短く「有り難うございます」と礼を述べた。
「ひど〜〜い!!葵姉さんだってよそ見してたじゃないですか!」
一方的に悪者にされた茉莉慧が葵に食ってかかっていた。
「あら?”私は”当たらなかったわよ???」
「葵姉さんはバケモノパイロットなんだもの!当たったら不思議よ!」
口げんかを始めてしまった.......。
「酷いわねぇ.....茉莉慧...今度飛行訓練につきあってもらおうかしら??」
「遠慮しておきます!命がいくつ合っても足らないもの!!」
他の物なら通用する脅し文句もさすがの茉莉慧には効果がなかったようだ。
「あらあら.....書類が散らばってますわよ??」
呆然と口げんかを眺めていたクリームに赤い髪の優しげな女性が散らばっていた書類を纏めてクリームに手渡した。
「あ....有り難うございます。」
「葵..茉莉慧ちゃん....恥ずかしいからじゃれあいはそれくらいにしてくれないかしら??」
「「じゃれあいじゃありません(ないわ)!!!」」
殆どユニゾンした答えにクリームは思わず吹き出してしまった。
「あはははははははは...は....ごめんなさい」
「と..ところでクリームさんこんなところでどうしちゃったんですか??」
「あ....あの....その......道に迷っちゃったんです。」
茉莉慧の質問にクリームは顔を真っ赤にしてか細い声で答えた。
「しょうがないわね....第七桟橋でしょ?確かそちらの旗艦が停泊してる物ね。...案内してあげるわ。」
「あ..おねがします。」
そんなクリームの様子に葵は微笑むと自己紹介をはじめた。
「私は第七艦隊参謀 近衛葵よ...えっと茉莉慧は知ってるわね..でこっちの娘が石原詩織よ」「クリームです。クレリア殿下の副官をしています。」
にこやかな会話の中第七桟橋にスムーズに到着した。

<ベルシュフィーネ艦橋>
「艦長!殿下からの命令書をお持ちしました」
「ん?ああご苦労様クリーム...で.....そちらのお嬢さん達は??」
仕事の手を休めたフェサルーン艦長はクリームから書類を受け取ると、茉莉慧達を一別しクリームに聞いてみた。
「あの.........その.....」
「うん...察するに道に迷ってつれてきてもらった...更に帰り道も解らないからついてきてもらった...ってっところかな??」
図星だった......。
「ふ...フェサさ〜〜〜〜ん!!!!!!」
「はは...図星だったか。」

二人の様子を端で見ていた葵はボソボソと茉莉慧に話しかけていた。
「ねぇ..茉莉慧...」
「なに?葵姉さん」
「あの二人....」
「やっぱり姉さんもそう思う??」
「ええ....でも本人達は気が付いてないわね」
「どうします??」
「もち!」「......首つっこみすぎないで下さいね??」

<岩戸要塞 第二宇宙港第二桟橋>

茉莉慧と葵がクリームの案内をしたため詩織は一人で第二桟橋にきていた。
「せんぱ〜〜〜〜い!!!こっちです!!!」
詩織は目的の人物を見つけると思いっきり脱力してしまった、高校時代の後輩趙 美華(ツァオ メイファ)少尉が腕をぶんぶん振り回しながら詩織を呼んでいたのだ(汗)
「ミカちゃん....久しぶりなのに変わらないわね」
「先輩も相変わらずらぶりぃですね♪」
「あははははは......」
詩織に乾いた笑いが浮かぶ....普段の詩織からは全く考えられないような状況だった。
「それはそうと.....あれは準備出来たかしら??」
ミカの顔が急に変わりにやりと笑うと1枚のデータディスクを取り出した。
「もちろんです!美華にお任せです♪」




=================================
あとがき
ZEEK :14話です
茉莉慧  :あのぉ....美華さんの性格が設定と違うんですけど..
ZEEK :ああ...それね...詩織君とペアにしたら話し進まないから(爆)
茉莉慧  :それも...そうですね(否定できないじゃない).
詩織   :う〜〜何げに酷いこと言われてる気がしますわ
美華   :せんぱ〜〜〜い(はぁと)
茉莉慧  :.ところで美華さんって某所の掲示板で書いた人なんですか??
ZEEK :ニヤリ
茉莉慧  :そう...そうなんですか
美華   :次回もやってやるぜ!です♪
ZEEK :.........(ダッシュ逃げ)






続く?