＜銀の騎士団司令室＞
ここでは二人の男が再会していた。
「久しぶりだな．．フェサルーン、息災で何よりだ。」
「貴様もな．．ノイエ．．．．．．．．．しかし今度は麗しの”守護天使”殿に喧嘩をふっかけて”蒼き稲妻”殿に睨まれたそうじゃないか。」
「ふっ．耳が早いな．．．情報源はクリームあたりか？」「まぁな・・・しかし講和がなった今下手な刺激は良くないぞ？・・・陛下の御意でもあらせられる事だしな」
久々の友との再会にフェサルーンは肩をすくめながらも何をしでかすのかわくわくしている自分に気が付いていた。
「・・・貴様はそれで良いのか？」「は？」
「貴様はそれで納得しているのかと聞いている！確かにこれ以上の流血は無意味だ・・しかし昨日まで血で血を洗う争いをしていた相手とにこやかに握手できるのか？」
「だがしかし・・・・」
突然のノイエ大佐の慟哭にフェサルーンはただ頷くしかなかった。
「陛下の御意は御意だ。．．．．．しかし砂上の楼閣の如き同盟なら無い方が陛下の御為」
「ノイエ．．．．貴様まさか！」
フェサルーンがノイエ大佐を問いつめようとしたその時突然のノックがそれを遮った。
「アーダルお兄さま・・・いらっしゃいますか？」
「クリームか．．．入れ」
突然のクリームの乱入に場を乱されたフェサルーンは渋々ながら退室しざる終えなかった。
「ノイエ．．．．．この続きは後で．．。」
「ああ．．．．．。」

















少女艦隊戦記
エンジェリック・フリート
第参拾五話”ラインの演習（前編）”

＜岩戸要塞司令室＞
奈々は壇上に立つと演習の要目の説明と訓辞を各将兵に述べた
「これより”ラインの演習”の概略を説明をします。まず青軍、要塞防衛側、司令官にはＺＥＥＫ中佐就いてもらいます、中佐には岩戸要塞及び第７艦隊を麾下に治めていただき赤軍を阻みます、尚　麾下の艦隊には第２水雷戦隊も含まてますので珠蓮中佐には副将となっていただきます。そして赤軍、要塞攻略側、司令官は新任のノイエ大佐に勤めていただきます、麾下の艦艇は要塞駐留の全帝国艦艇とし目的はこの岩戸要塞の奪取です。旗艦はそれぞれ大和とラグナロクとします。全艦演習弾及びマーカー弾頭を使用のこと。演習ですので怪我をしないようにとは言いませんが全員が全ての力を出し切れるよう切に願います。演習開始は翌朝〇六〇〇時開始とします、．．．．．．何か質問はありますか？．．．．．．．．それでは解散して下さい。」
奈々の解散命令を合図に司令室から主要なメンバーが立ち去ってゆく、一部の人間などはエンジェリックフリート結成以来初の大規模な演習にガッツポーズをしながら退室していった・・それを眺めながら自分も退室しようとしていた茉莉慧はＺＥＥＫに呼び止められた。
「桜小路君．．．．．悪いがちょっと話がある。」
「何でしょうか？艦長」「作戦について君に折り入って相談がある・・・わるいが執務室まで後出来てくれたまえ。」「了解です。」
必要事項のみを伝達するとＺＥＥＫは足早に退室していった。
「ふぅ．．．．艦長何のようなのかしら？」
茉莉慧は少し考えていたが思い当たる節が無いためとりあえず大和艦長室に向かうことにした。

＜銀の騎士団司令室＞
ここではフェサルーンとノイエが再び作戦会議を行っていた。
「で．．．どんな作戦で行くんだ？」「そうだな．．．．．．．．あの手で行く．．。」フェサの問にノイエはニヤリと笑うと策の披露をする。
「あの手か？？通じる相手か？」「守護天使の懐刀か．．．切れるか？」「何を考えているかわからんところが不気味だ．．．．。」「厄介だな．．．．。」「ああ」
さすがに旧年来の仲か普通では通じない方法で作戦会議を行っているようだ。

＜大和艦長室＞
「桜小路中尉．．．入ります。」
茉莉慧が艦長室に入るとそこにはＺＥＥＫ、詩織、葵・・・そして珠蓮と言った今回の作戦の主要メンバーが既に宇宙図を囲んで作戦会議をしていた。
「済まないな．．．桜小路君。」「いえ」「改めて君に聞きたいのだが君は陰陽の技をどの程度拾得しているのだね？」「え？」
不意に作戦とおよそ関係のなさそうな質問に茉莉慧はきょとんとすると少し考えた後はなした。
「名のある陰陽術師ほどは有りませんが程々には．．．．。」
「ふむ．．．．．．では行けそうだな．．．．それでは作戦を説明する．．．．．．．．」
しばらく後、艦長室に茉莉慧の驚声が響いた．．．．．．．．．。
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇそんなことするんですかぁぁぁぁぁぁぁ？？？？」

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あとがき
ＺＥＥＫ　：参拾五話です
茉莉慧　　：わ.．．私なにやらされるんですか？
ＺＥＥＫ　　：それは秘密だ（ニヤリ）
詩織　　　：そうですわね（ニヤリ）
葵　　　　　：し.．詩織まで
茉莉慧　　：やばいですね（＾＾；；
詩織　　　：それは次話までのお楽しみ．．．ですわ♪
ＺＥＥＫ　：や...やば....ってことで次回もやってやるぜ！！！（シュタッ）